
※本記事にはプロモーションが含まれています。最終更新日:2026年5月7日
中古住宅を買ってリフォームしたいけれど、購入費とリフォーム費をどう資金調達するかで迷っていませんか。最近は、中古住宅の購入費とリフォーム費をまとめて1本の住宅ローンで借りられる「一体型ローン」を扱う金融機関が増えています。低金利でまとめて借りられる魅力がある一方で、見積もりタイミング・住宅ローン控除の条件・物件の担保評価など、知らないと損をする落とし穴もあります。本記事では、別々に借りる場合との違いや、審査で見られるポイント、控除の取り扱いまで、中古+リノベを検討中の方が判断に必要な情報を整理します。
中古住宅+リフォーム一体型ローンとは
中古住宅の購入費とリフォーム費用を、ひとつの住宅ローンとしてまとめて借りる仕組みです。多くの金融機関で「リフォーム一体型住宅ローン」「リノベーション一体型」などの名称で取り扱われており、購入と同時に水回りの交換・断熱改修・間取り変更などを行いたい人に向いています。
一体型ローンの特徴を整理すると次のとおりです。
- 購入費+リフォーム費を住宅ローン金利でまとめて借りられる
- 返済期間は最長35年など、住宅ローンと同じ条件で組めることが多い
- 住宅ローン控除の対象になる可能性がある(条件あり)
- リフォーム見積書を、ローン契約前までに用意する必要がある
「別々に借りる」場合との違い
中古住宅の購入費を住宅ローンで、リフォーム費をリフォームローンで別々に借りる方法もあります。両者の違いはシンプルですが、総返済額に与える影響は大きいです。
| 項目 | 一体型ローン | 住宅ローン+リフォームローン(別建て) |
|---|---|---|
| 金利水準 | 住宅ローン金利(年0.3〜1.5%程度が中心) | リフォームローンは年2〜4%台が中心 |
| 返済期間 | 最長35年など長期 | リフォームローン側は10〜15年程度が目安 |
| 毎月返済額 | 抑えやすい | リフォーム分の負担が重くなりやすい |
| 住宅ローン控除 | 要件を満たせばリフォーム費分も対象 | リフォームローンは別枠の減税制度を確認する必要 |
| 審査 | 物件+工事内容を一括で審査 | それぞれ別審査 |
| 手続きの手間 | 見積もりの提出時期がシビア | 購入後にゆっくり工事を決められる |
金利差が2〜3%あると、500万円を15年で借りた場合の総返済額は数十万〜100万円超変わってきます。リフォーム費が大きいほど、一体型のメリットは出やすいといえます。
どんな人に向いているか
一体型ローンが向いているのは次のようなケースです。
- 自己資金が少なく、リフォーム費まで現金で出すのは厳しい
- 水回り・断熱・耐震など、入居前にまとめて工事したい
- 毎月返済を住宅ローン金利でできるだけ抑えたい
- 住宅ローン控除をリフォーム費分にも活用したい
一方で、次のような場合は別建て・後からリフォームの方が無理のないことがあります。
- 住んでみてから内装や間取りを決めたい
- 引き渡しまでに工事内容を固めるのが難しい
- リフォーム会社をじっくり比較する時間を取りたい
- 購入だけで借入額が上限近くになる
審査で見られるポイント
本人属性は通常の住宅ローンと同じ
年収・勤続年数・他の借入・信用情報など、申込者本人に関する審査基準は新築・中古・一体型で大きくは変わりません。年収負担率(年間返済額÷年収)の目安は、25〜35%以内に収めると無難です。
物件の担保評価が新築より厳しめ
中古住宅は築年数や構造で担保評価が下がりやすく、希望額に届かないことがあります。とくに次の条件は確認しておきたいポイントです。
- 木造戸建てで築20〜25年以上は、担保評価がほぼゼロ近くまで下がるケースがある
- 1981年6月以前の旧耐震基準の建物は、取り扱わない金融機関がある
- 再建築不可・接道義務を満たさない物件は融資対象外になりやすい
- マンションは管理状態・修繕積立金の積立状況も評価に影響する
物件によっては「購入価格+リフォーム費」が担保評価額を超えることもあり、その場合は自己資金の追加や物件の見直しが必要になります。マンションと戸建ての審査の通りやすさは分譲マンションvs注文住宅|住宅ローン審査が通りやすいのはどっち?でも整理しています。
リフォーム工事の内容と見積書
一体型ローンでは、リフォーム会社が発行する正式見積書を金融機関に提出する必要があります。「とりあえずローンの審査を通してから工事内容を決める」という流れは取れません。一般的な必要書類は次のとおりです。
- リフォーム工事の見積書(工事項目・金額の内訳が明記されたもの)
- 工事請負契約書または工事仕様書
- 図面・工事範囲が分かる資料
- リフォーム会社の概要が分かる資料
住宅ローン控除の取り扱い
中古住宅+リフォームでも、要件を満たせば購入費・リフォーム費の合計に対して住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けられる可能性があります。ただし、新築よりも条件のチェックが必要です。制度の最新条件は国税庁の住宅ローン控除に関する公表資料で確認することをおすすめします。
主な要件(中古住宅の場合の一般的な目安)
- 自ら居住する住宅であること
- 床面積が50㎡以上(合計所得金額により40㎡以上で適用される特例あり)
- 登記簿上の床面積の2分の1以上が居住用
- 借入期間が10年以上
- 合計所得金額が一定以下(年により上限あり)
- 1982年(昭和57年)以降に建築された住宅、または現行の耐震基準に適合していることが確認できる住宅
古い物件の場合は、「耐震基準適合証明書」「既存住宅売買瑕疵保険」「住宅性能評価書(耐震等級1以上)」のいずれかを取得することで、控除の対象になるケースがあります。証明書の取得には事前検査が必要なため、契約前に売主・仲介会社・リフォーム会社と段取りを確認しておくと安全です。
リフォーム費用も控除対象になるか
一体型ローンでまとめて借りた場合、リフォーム費も住宅ローン控除の対象になり得ます。ただし、対象となる工事は次のようなものに限定されています。
- 増改築、間取り変更、模様替えなどの一定規模以上の工事
- マンションなど区分所有部分の床・階段・壁の半分以上の修繕や模様替え
- 居室・キッチン・浴室・トイレ・洗面所・玄関・廊下のいずれかの床または壁全部の修繕や模様替え
- 耐震改修工事(現行の耐震基準に適合させるもの)
- 一定のバリアフリー改修・省エネ改修工事
壁紙の張り替えだけ、設備交換だけなど、軽微な工事のみの場合は対象外となるケースもあります。工事内容によって対象可否が変わるため、リフォーム会社に「住宅ローン控除の対象工事に該当するか」を見積もり段階で確認しておくと安心です。
一体型ローンの進め方ステップ
STEP1:物件探しと並行してリフォーム会社を選定
購入後にゆっくり工事を考える、という流れが取りにくいのが一体型の特徴です。物件を絞り込む段階で、相談できるリフォーム会社を1〜2社確保しておくとスムーズです。
STEP2:物件の事前確認
築年数・耐震基準・再建築可否・管理状態(マンションの場合)を仲介会社に確認。控除を狙うなら耐震基準適合証明の取得可否も合わせて確認します。
STEP3:購入申込み・リフォーム見積もり
売買契約と並行して、リフォーム会社に現地調査と見積書を依頼。希望工事の優先順位を整理し、概算と詳細見積を分けて検討します。
STEP4:住宅ローン事前審査
購入価格+リフォーム費の合計で事前審査を申し込みます。一体型ローンを扱う金融機関を複数比較しておくと、条件の良い銀行を選びやすくなります。
STEP5:本審査・契約・実行
売買契約・工事請負契約・ローン契約の3つを進めます。引き渡し後、リフォーム工事に入り、完成後の検査・登記をへて控除手続きへ進みます。
予算の組み方シミュレーション
築20年の中古戸建て(土地+建物)2,500万円を購入し、水回りと断熱でリフォーム600万円を行うケースで概算比較します。金利は仮の数値で、実際は金融機関と時期で変動します。
| 条件 | 一体型ローン 3,100万円・35年・年0.7% |
別建て 住宅ローン2,500万円(年0.7%・35年)+リフォームローン600万円(年3.0%・15年) |
|---|---|---|
| 毎月返済額 | 約8.3万円 | 住宅6.7万円+リフォーム4.1万円=約10.8万円 |
| 総返済額(概算) | 約3,500万円 | 住宅約2,820万円+リフォーム約746万円=約3,566万円 |
| 毎月の家計負担 | 抑えやすい | 当初15年は負担が重い |
毎月返済額の差は2万円以上になり、家計の余裕度に直結します。総返済額でも数十万円の差が出やすく、長期で見ると一体型の優位性が出やすい構図です。ただし、これは前提条件次第で変わるため、自分の年収・物件価格・工事規模で必ず試算することが大切です。「家賃と比べてどうなのか」が気になる方は家賃がもったいないは本当?も合わせて確認すると整理しやすくなります。
よくある失敗例と回避策
失敗1:見積もりが間に合わず希望額を借りられない
売買契約からローン本審査までは、1〜2か月程度しか余裕がないことが多く、リフォーム会社の見積もりが遅れると一体型で希望額を申し込めません。物件が決まったらすぐに現地調査を依頼し、概算でも早めに数字を出してもらうのが安全です。
失敗2:耐震基準で控除が使えなかった
1981年6月以前の旧耐震物件で、耐震基準適合証明や瑕疵保険の手続きを取らなかったために、控除を受けられなかったというケースは少なくありません。築年数が古い物件を検討するときは、契約前に「控除の対象にできる物件か」を仲介会社に確認しましょう。
失敗3:工事範囲を欲張りすぎて借入過多
「せっかくならフルリノベしたい」と工事範囲を広げた結果、借入額が年収負担率の上限を超えてしまうケースです。優先順位を「水回り>断熱・耐震>内装」のように整理し、入居後に追加できる工事は分けて考えるのが現実的です。
失敗4:担保評価が出ずに自己資金不足
築古物件は担保評価が低く、購入価格+リフォーム費が評価額を超えると、その差額分の自己資金が必要になることがあります。築古を狙うなら、評価が出やすい金融機関の見極めが鍵です。築古戸建ての扱いは築30年の戸建てはリフォームして売るべき?そのまま売るべき?でも触れています。
物件選びで確認したいチェックリスト
- 築年数と建築時期(1981年6月以降か)を確認した
- 耐震基準適合証明や瑕疵保険を取得できる物件か仲介に確認した
- 再建築可・接道義務を満たしているか確認した
- マンションの場合、修繕積立金の残高と長期修繕計画を確認した
- リフォーム会社に現地調査を依頼し、概算見積もりをもらった
- 担保評価が出やすい金融機関を複数比較した
- 住宅ローン控除の要件と対象工事を確認した
- 毎月返済額が手取りの25%以内に収まっているか試算した
地方の空き家・低価格物件を検討している場合は、融資が下りにくい物件もあります。空き家バンクの0円物件は住宅ローンで買える?も参考にしてください。
複数の銀行を比較する価値
一体型ローンは取り扱い金融機関ごとに、対象とするリフォーム工事の範囲、リフォーム費の上限、必要書類、金利優遇の幅が違います。同じ物件・同じ工事内容でも、銀行によって借入可能額や金利に差が出やすいテーマです。
比較するときに見ておきたいポイントは次のとおりです。
- 一体型ローンの取り扱い有無(中古+リフォーム専用商品があるか)
- リフォーム費の上限(500万円までか、1,000万円超まで対応か など)
- 築古物件の融資可否と担保評価の出方
- 金利タイプ(変動・固定)と優遇幅
- 事務手数料・保証料・繰上げ返済手数料
中古+リフォームで使える住宅ローンを比較
モゲチェックは、年収や希望条件を入力するだけで、自分が借りられる住宅ローンと金利の目安を提示してくれるサービスです。一体型ローンに対応する金融機関も含めて比較できるため、「自分の物件とリフォーム規模で、どの銀行が条件良く借りられるか」を絞り込みたい段階で役立ちます。
- 購入費+リフォーム費の合計で借入可能額の目安が分かる
- 変動・固定など金利タイプ別に比較できる
- 来店不要、オンラインで完結
※プロモーションを含みます。最終的な審査結果や金利は各金融機関の判断によります。
予算と家計設計から逆算したい場合
中古+リフォームは、新築購入と比べて「物件費・工事費・諸費用・予備費」のバランス設計が難しいテーマです。想定外の追加工事が出やすいため、当初予算の1割程度の予備費を確保しておくのが安全です。教育費や老後資金も含めた家計の中で、いくらまで借りて大丈夫かを整理したい場合は、独立系のFPに相談するのも選択肢になります。
中古+リフォームの予算と家計のバランスを第三者に整理してもらいたい方は、無料で相談できるFPサービスもあります。物件価格・リフォーム費・諸費用・予備費を含めた住宅予算の上限を一緒に確認できます。
※プロモーションを含みます。
よくある質問
リフォーム会社が決まっていなくても事前審査はできますか?
DIYや知人に依頼する工事も対象になりますか?
フラット35でも一体型は使えますか?
引き渡し後にリフォーム費が増えたらどうなりますか?
築40年の戸建てでも一体型ローンは使えますか?
まとめ
- 一体型ローンは、購入費とリフォーム費を住宅ローン金利でまとめて借りられる仕組み
- 別建てより毎月返済額・総返済額を抑えやすく、住宅ローン控除も活用しやすい
- 物件決定とリフォーム見積もりを並行して進める段取りが鍵
- 築古物件は耐震基準・担保評価・再建築可否を必ず確認する
- 金融機関ごとに対応工事の範囲・上限・金利が違うため、複数行を比較してから決めるのが安全
中古+リフォームは、新築にはない自由度と価格メリットがある一方、物件・工事・ローンの三方を同時に進める難しさがあります。最初に「家計に無理のない総予算」を決め、その中で物件と工事の優先順位を整理していくと、満足度の高い住まいに近づきやすくなります。
運営:マイホーム購入・住宅ローン審査ナビ編集部
住宅ローン審査・住宅購入・売却・住み替え・住宅設備分野の情報を発信しています。記事作成にあたっては、国土交通省・国税庁・住宅金融支援機構など公的機関の公表情報を参照し、制度・税制・金融商品については公開時点・更新時点の情報をもとに記載しています。個別の審査結果や税務判断については、金融機関・税理士・FPなど専門家へご確認ください。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・住宅ローン・リフォーム会社を推奨するものではありません。住宅ローン審査の結果は金融機関、申込者の属性、信用情報、物件条件などにより異なります。住宅ローン控除や耐震基準に関する制度は年度や法改正により変更されることがあります。具体的な判断にあたっては、金融機関・不動産会社・税理士・FPなど専門家へご相談ください。



