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2026年4月13日 最終更新
「省エネ等級って結局、住宅ローンにどう関係するの?」「等級を上げると建築費が増えるけど、本当に得なの?」──そんな疑問を持つ方は少なくありません。
結論から言えば、省エネ等級5以上の家を建てると、住宅ローン金利の優遇・住宅ローン控除の拡充・新築補助金の3つで大きな経済メリットが得られます。2025年4月の省エネ基準適合義務化を受けて、この3つの差は今後さらに広がる方向です。
この記事では、断熱等級・省エネ等級の基礎から、フラット35Sの金利優遇プラン別の35年シミュレーション、住宅ローン控除の借入限度額比較、みらいエコ住宅2026の補助金まで、等級ごとの「住宅ローン×お金」の全体像を整理します。最後まで読めば、自分の家に最適な等級と制度の組み合わせが判断できるようになります。
2025年4月の省エネ基準義務化で何が変わった?
2025年4月以降、すべての新築住宅に対して省エネ基準への適合が義務化されました。これは改正建築物省エネ法の施行によるもので、これまで「努力義務」だった基準が、法律上の最低ラインになったということです。
具体的には、新築の戸建て住宅を建てるとき、断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上を満たさなければ建築確認が下りなくなりました。つまり、等級4は「最低限クリアすべき基準」であって、もはや優遇を受けるための条件ではありません。
ここが重要:等級4=スタートライン
2025年4月以降の新築住宅は等級4が最低基準です。住宅ローンの金利優遇や住宅ローン控除の上乗せを受けるには、等級5以上を目指す必要があります。等級4では「優遇なし」が基本と考えてください。
さらに、住宅ローン控除(住宅ローン減税)でも大きな変化がありました。2024年以降に建築確認を受けた新築住宅のうち、省エネ基準を満たさない「その他の住宅」は住宅ローン控除の対象外です。国の制度全体が「省エネ性能が高い家ほど優遇する」方向に統一されつつあるのです。
この義務化が住宅ローンに与える影響をまとめると、次の3点に整理できます。
第一に、フラット35の利用そのものに省エネ基準の適合が必須になったこと。第二に、フラット35Sの金利優遇を受けるには等級5以上が求められること。第三に、住宅ローン控除の借入限度額が省エネ性能で明確にランク分けされたことです。
関連記事:建築基準法改正のポイントもあわせてご覧ください。
断熱等級と省エネ等級の違いを整理する
「断熱等級」と「省エネ等級」は混同されやすいのですが、厳密には別の指標です。住宅ローンの優遇条件にも直結するため、ここで正確に整理しておきましょう。
断熱等性能等級(等級1〜7)
断熱等性能等級は、住宅の外皮(屋根・外壁・窓・床など)がどれだけ熱を逃がしにくいかを示す指標です。UA値(外皮平均熱貫流率)とηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)で評価され、数字が大きいほど断熱性能が高いことを意味します。
等級の歴史と水準を簡単にまとめると、等級1は1980年以前の無断熱レベル、等級2は1980年(旧省エネ基準)、等級3は1992年(新省エネ基準)、等級4は2016年(現行省エネ基準・2025年義務化水準)にそれぞれ相当します。等級5は2022年に新設されZEH基準相当、等級6はHEAT20 G2相当、等級7はHEAT20 G3相当の水準です。
一次エネルギー消費量等級(等級1〜6)
一次エネルギー消費量等級は、冷暖房・換気・給湯・照明など、住宅で使うエネルギーの総量を評価する指標です。断熱等級が「器(外皮)」の性能を見るのに対し、こちらは設備を含めた「住宅全体のエネルギー効率」を見ます。等級4が現行省エネ基準、等級5がBEI(基準一次エネルギー消費量に対する設計値の比率)0.9相当、等級6がBEI 0.8相当(ZEH基準)です。
住宅ローン優遇で見られるのは「両方」
フラット35Sや住宅ローン控除では「断熱等性能等級○以上かつ一次エネルギー消費量等級○以上」のように両方の条件が設定されています。断熱等級だけ上げても、一次エネルギー消費量等級が基準に届かなければ優遇を受けられないケースがあります。住宅会社に依頼するときは、必ず両方の等級を確認しましょう。
等級と住宅ローン優遇の対応関係を一覧で確認
| 断熱等性能等級 | 一次エネ等級 | 該当する住宅区分 | フラット35S | 住宅ローン控除の扱い |
|---|---|---|---|---|
| 等級4 | 等級4 | 省エネ基準適合住宅 | 対象外(新築の場合) | 借入限度額 2,000万円(2026年入居・一般世帯) |
| 等級5 | 等級4以上 | ─ | 金利Bプラン(▲0.25%) | ─ |
| 等級5 | 等級6 | ZEH水準省エネ住宅 | 金利Aプラン(▲0.50%) | 借入限度額 3,500万円(2026年入居・一般世帯) |
| 等級5以上+ZEH認定 | 等級6+再エネ | ZEH | ZEHプラン(▲0.75%) | 借入限度額 3,500万円(2026年入居・一般世帯) |
| 等級6〜7 | 等級6 | 長期優良住宅等 | 金利Aプラン以上 | 借入限度額 4,500万円(2026年入居・一般世帯) |
※フラット35S(金利Bプラン)の省エネルギー性の基準は、新築住宅の場合「一次エネルギー消費量等級6以上」または「断熱等性能等級5以上」のいずれか1つを満たすことが条件です。金利Aプラン(省エネルギー性)は「断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上」が条件となります。
ポイントは、等級5が住宅ローン優遇の「実質的な分岐点」になっているという点です。等級4は義務化水準に過ぎず、フラット35Sの金利優遇は受けられません(新築の場合)。等級5以上にすることで初めて金利優遇と住宅ローン控除の上乗せが得られ、ZEH水準まで引き上げれば補助金の対象にもなります。
住宅ローン金利優遇の全体像:フラット35Sを中心に
省エネ等級が住宅ローンに与える最大のメリットのひとつが、フラット35S(エス)による金利優遇です。ここでは、3つのプランの違いと、それぞれの適用条件を確認します。
フラット35S 3つのプランの金利引き下げ幅
| プラン | 金利引き下げ幅 | 引き下げ期間 | 省エネでの主な適用条件(新築) |
|---|---|---|---|
| フラット35S(ZEH) | 年▲0.75% | 当初5年間 | ZEH・Nearly ZEH等の認定住宅 |
| フラット35S(金利Aプラン) | 年▲0.50% | 当初5年間 | 断熱等級5以上+一次エネ等級6以上(認定低炭素住宅含む) |
| フラット35S(金利Bプラン) | 年▲0.25% | 当初5年間 | 一次エネ等級6以上、または断熱等級5以上のいずれか |
注目したいのは、金利引き下げ期間がいずれも「当初5年間」である点です。以前は金利Aプランが当初10年間の引き下げだった時期もありましたが、現行制度では5年間に統一されています(2026年4月現在の制度)。ただし、フラット35には「子育てプラス」など他の金利引き下げメニューとの組み合わせが可能で、ポイント制で最大年▲1.0%まで引き下げられるケースもあります。
組み合わせ例:子育て世帯×ZEH住宅
たとえば夫婦+子ども1人の世帯がZEH住宅を取得した場合、フラット35Sの金利引き下げポイントと子育てプラスのポイントが合算され、当初5年間で年▲1.0%の金利引き下げが適用される可能性があります。2026年4月の最頻金利(融資率9割以下)は年2.49%ですので、当初5年間は年1.49%での借り入れが可能になる計算です。
民間銀行の独自優遇にも注目
フラット35S以外にも、民間の住宅ローンで省エネ性能に応じた金利優遇を実施している銀行があります。たとえば、ZEH住宅の取得で金利を年▲0.1%〜0.3%引き下げる商品や、長期優良住宅の認定取得で事務手数料を割引するケースなどが見られます。
ただし、民間銀行の優遇内容は各行・各時期で異なり、変更も頻繁です。フラット35Sのように制度として公開されているものと違い、比較が難しいのが実情です。だからこそ、複数の住宅ローンをまとめて比較できるサービスの活用が有効になります。
関連記事:フラット35で得する人・損する人の特徴
【35年シミュレーション】省エネ等級で総返済額はいくら変わる?
ここからは、省エネ等級の違いがフラット35の総返済額にどれだけ影響するかを、具体的な数字で確認していきます。
試算条件
住宅金融支援機構の公式試算例に基づき、以下の条件で比較します。
借入額3,000万円、融資率9割以下、借入期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし、借入金利 年2.50%(フラット35Sの優遇適用前)。フラット35Sの各プランでは当初5年間の金利が引き下げられ、6年目以降は通常金利(年2.50%)に戻る前提です。
プラン別の毎月返済額・総返済額の比較
| プラン | 当初5年間の金利 | 当初5年の月額 | 6年目以降の月額 | 総返済額 | 通常との差 |
|---|---|---|---|---|---|
| フラット35(優遇なし) | 年2.50% | 約107,248円 | 約107,248円 | 約4,504万円 | ── |
| 金利Bプラン(▲0.25%) | 年2.25% | 約103,270円 | 約106,749円 | 約4,463万円 | 約▲41万円 |
| 金利Aプラン(▲0.50%) | 年2.00% | 約99,378円 | 約106,235円 | 約4,421万円 | 約▲83万円 |
| ZEHプラン(▲0.75%) | 年1.75% | 約95,573円 | 約105,706円 | 約4,379万円 | 約▲125万円 |
出典:住宅金融支援機構 フラット35S公式サイト 試算例(借入金利 年2.50%の場合)
約125万円
ZEHプランと優遇なしの総返済額の差(借入額3,000万円の場合)
月々 約11,675円
ZEHプランの当初5年間の月額軽減額
ZEHプランを適用できれば、35年間の総返済額で約125万円の差が出ます。当初5年間は毎月約11,675円の負担軽減になるため、子育て世帯にとっては教育費や貯蓄に回せる金額として実感しやすい差です。
年収400万円台・借入額2,500万円のケース
「3,000万円も借りない」という方のために、借入額2,500万円のケースも簡易的に整理しておきます。同じ金利条件(年2.50%ベース)で試算すると、ZEHプラン適用の場合、優遇なしとの総返済額の差は概算で約105万円程度になります。月々の軽減額は当初5年間で約9,700円ほどです。年収400万円台の予算計画で注文住宅を検討している方にとっても、無視できない金額差といえるでしょう。
関連記事:年収400万円の注文住宅 予算計画
よくある誤解:建築費の増額分を考慮していない試算に注意
省エネ等級を4から5に引き上げるには、断熱材のグレードアップ、高性能窓の採用、換気システムの変更などで追加コストが発生します。一般的に数十万円〜150万円程度の増額が目安とされますが、住宅会社の標準仕様によって差が大きいのが実情です。金利優遇の125万円だけを見て「必ず得」と判断するのではなく、建築費の増額分と合わせて比較する視点が大切です。次のセクションで解説する住宅ローン控除や補助金も含めたトータルで判断しましょう。
住宅ローン控除(減税)でも差がつく:2026年入居の借入限度額
省エネ等級が影響するのは金利だけではありません。住宅ローン控除(住宅ローン減税)の借入限度額、つまり「控除の対象になるローン残高の上限」が省エネ性能のランクで明確に異なります。
2026年〜2027年入居の場合(新築・買取再販)
2025年12月の税制改正大綱により、住宅ローン控除は2030年まで5年間延長されました。2026年以降の入居に適用される制度では、控除率は年末残高の0.7%、控除期間は13年間(新築の場合)です。ただし、借入限度額が住宅の省エネ性能と世帯属性によって大きく異なります。
| 住宅の区分 | 必要な等級 | 借入限度額(一般世帯) | 借入限度額(子育て等世帯) | 13年間の最大控除額(一般世帯) |
|---|---|---|---|---|
| 長期優良住宅・低炭素住宅 | 認定取得 | 4,500万円 | 5,000万円 | 409.5万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 断熱等級5以上+一次エネ等級6以上 | 3,500万円 | 4,500万円 | 318.5万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 断熱等級4以上+一次エネ等級4以上 | 2,000万円 | 3,000万円 | 182万円 |
| その他の住宅 | 基準未達 | 住宅ローン控除の対象外(2024年以降に建築確認を受けた新築) | ||
※子育て等世帯とは、19歳未満の子を有する世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の世帯を指します。
※2026年度税制改正大綱に基づく内容です。今後、国会での法案審議を経て正式に確定します。最新情報は国土交通省の公式発表をご確認ください。
等級5+一次エネ等級6で借入限度額が1,500万円増える
省エネ基準適合住宅(等級4水準)の借入限度額は2,000万円ですが、ZEH水準(断熱等級5以上+一次エネ等級6以上)にすると3,500万円に増えます。その差は1,500万円。控除率0.7%×13年間で計算すると、最大控除額の差は約136万円にもなります。
さらに見逃せないのが、2028年以降の入居では「省エネ基準適合住宅」が住宅ローン控除の対象から原則外れるという点です。つまり、断熱等級4+一次エネ等級4では2028年以降の入居で控除を受けられなくなる見通しです。国の方針として、ZEH水準(等級5以上)が今後の実質的な標準になっていくことがはっきり示されています。
補助金との合わせ技:等級5以上で使える支援制度
住宅ローンの金利優遇と住宅ローン控除に加えて、省エネ等級5以上の住宅では各種の新築補助金を活用できます。ここでは2026年度に利用可能な主な制度を整理します。
みらいエコ住宅2026事業
「子育てグリーン住宅支援事業」の後継として2026年度にスタートした国の補助金制度です。住宅の省エネ性能に応じて、新築1戸あたり最大125万円の補助が受けられます。
| 住宅の区分 | 対象世帯 | 補助額(目安) |
|---|---|---|
| GX志向型住宅 | 全世帯 | 110万円/戸(寒冷地等は125万円) |
| 長期優良住宅 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 75万円/戸(寒冷地等は80万円) |
| ZEH水準住宅 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 | 35万円/戸(寒冷地等は40万円) |
※古家の除却を伴う建て替えの場合、長期優良住宅・ZEH水準住宅で20万円の加算あり。
※予算に限りがあり、申請期ごとに受付が締め切られます。最新のスケジュールは公式サイトで確認してください。
ZEH補助金(戸建住宅ZEH化等支援事業)
環境省が実施するZEH補助金は、ZEH水準を満たす住宅にZEH 55万円/戸、ZEH+ 90万円/戸の定額補助が出る制度です。蓄電システムの導入等で追加補助が受けられるケースもあります。みらいエコ住宅2026事業との併用可否は条件によるため、施工会社またはZEH補助金の公式サイトで確認が必要です。
「等級×金利優遇×補助金」の経済メリットを合算すると
ここまでの内容を、省エネ等級5(ZEH水準)の住宅を建てた場合のモデルケースとして合算してみましょう。
モデルケース:子育て世帯(35歳・子ども1人)が省エネ等級5+一次エネ等級6のZEH水準住宅を新築する場合
①フラット35S(金利Aプラン)の金利優遇:35年間の総返済額で約83万円軽減
②住宅ローン控除の借入限度額上乗せ(3,500万円→子育て世帯4,500万円):13年間で最大控除額 約409万円(省エネ基準適合住宅の一般世帯と比べると+約227万円)
③みらいエコ住宅2026事業の補助金:ZEH水準住宅で35万円
これらを合わせると、省エネ性能を義務化水準(等級4)にとどめた場合との経済差は、条件にもよりますが数百万円規模に達する可能性があります。
もちろん、住宅ローン控除は「実際に支払った所得税・住民税」が上限ですので、借入限度額いっぱいの控除を受けられるかは個人の納税額に左右されます。上記はあくまで制度上の最大値であり、個別のシミュレーションが不可欠です。
よくある失敗と「やりがち」な判断ミス
省エネ等級と住宅ローンの関係を知ったうえで、それでも多くの人が陥りがちな判断ミスがあります。ここでは代表的なケースを3つ紹介します。
失敗①:「等級4でも十分」と思い込む
2025年の義務化で等級4が「当たり前」になった今、等級4は住宅ローン控除の最低ランクでしかありません。特に2028年以降の入居では、等級4水準では住宅ローン控除が原則受けられなくなる見通しです。「法律を満たしていれば安心」という発想は、金銭面で数百万円の差につながるリスクがあります。
失敗②:金利優遇だけ見て建築費の増額を考えない
フラット35Sの金利優遇で35年間に約83万円〜125万円の差が出ると聞くと、それだけで「お得」と判断したくなります。しかし、断熱等級4から5への仕様変更には建築費が数十万円〜150万円程度増えることが一般的です。金利優遇だけで建築費の増額分をまかなえるかはケースバイケース。住宅ローン控除の上乗せや補助金、さらには入居後の光熱費削減効果まで含めたトータルコストで判断することが重要です。
失敗③:補助金の申請スケジュールを後回しにする
みらいエコ住宅2026やZEH補助金には予算枠と申請期限があります。「後で申請しよう」と思っていたら受付が終了していた、というケースは毎年のように起こっています。住宅会社との契約前に、対応可能な補助金と申請スケジュールを必ず確認しましょう。補助金に慣れている住宅会社なら、スケジュール管理まで含めてサポートしてくれるのが一般的です。
要注意:2028年以降は等級4=住宅ローン控除の対象外に
2026年度税制改正大綱では、2028年以降に建築確認を受ける新築住宅のうち「省エネ基準適合住宅(断熱等級4水準)」は住宅ローン控除の対象外とする方針が示されています。今後、等級5(ZEH水準)が控除を受けるための事実上の最低ラインになっていきます。これから家づくりを始める方は、最初から等級5以上を前提に計画するのが合理的です。
省エネ等級と住宅ローン優遇を最大化する判断フロー
ここまでの情報を踏まえて、自分に最適な省エネ等級と住宅ローンの組み合わせを判断するためのフローを整理します。
予算の上限を決める
住宅ローンの借入可能額と自己資金から、建物+土地+諸費用の総予算を把握します。
住宅会社の「標準仕様」の等級を確認する
最近は等級5以上を標準としているハウスメーカーも増えています。追加コストなしでZEH水準に対応できるなら、迷わず等級5以上を選びましょう。
等級4→5へのアップグレード費用を見積もる
標準仕様が等級4の場合、断熱材・窓・設備のグレードアップにかかる追加費用を複数社から見積もりましょう。
3つの経済メリットをトータルで試算する
フラット35S(または民間ローン)の金利優遇+住宅ローン控除の上乗せ分+補助金の合計額と、等級アップにかかる建築費増を比較します。
ランニングコスト(光熱費)も加味して最終判断
等級5以上の住宅は冷暖房費が年間数万円単位で削減できるとされています。35年間の光熱費削減効果も含めて総合判断しましょう。
相談前に確認しておきたいチェックリスト
住宅会社や金融機関に相談に行く前に、以下のポイントを整理しておくとスムーズです。
- 自分の世帯が「子育て等世帯」「若者夫婦世帯」に該当するか確認した
- 検討中の住宅会社の標準仕様が断熱等級いくつか確認した
- フラット35Sと民間変動金利ローンのどちらを主軸にするか方向性を決めた
- 等級4→5→ZEH水準のアップグレード費用を住宅会社に見積もり依頼した
- みらいエコ住宅2026事業やZEH補助金の申請スケジュールを確認した
- 年間の所得税・住民税額をおおまかに把握した(住宅ローン控除の上限に影響)
- 借入可能額だけでなく「無理なく返せる額」をFPなどに相談した
よくある質問(FAQ)
Q. 省エネ等級5はZEH住宅と同じ意味ですか?
A. 厳密には異なります。ZEH住宅は断熱等性能等級5以上に加えて、一次エネルギー消費量を基準から20%以上削減し、再生可能エネルギー(太陽光発電など)を導入して年間の一次エネルギー消費量の収支ゼロを目指す住宅です。断熱等級5はZEHの条件の「一部」であり、等級5を満たしていても太陽光発電がなければZEH認定は取得できません。ただし、住宅ローン控除における「ZEH水準省エネ住宅」は、断熱等級5以上+一次エネ等級6以上を満たせば該当します(太陽光発電の有無は問いません)。
Q. 建売住宅でもフラット35Sの金利優遇は受けられますか?
A. はい、建売住宅でもフラット35Sの技術基準を満たしていれば金利優遇を受けられます。注文住宅だけの制度ではありません。購入前に売主または販売会社に「フラット35S(ZEH・金利Aプラン・金利Bプラン)のどのプランに適合しているか」を確認してください。
Q. 省エネ等級を上げると住宅ローンの審査自体が有利になりますか?
A. 省エネ等級が直接「審査の合否」に影響するわけではありません。住宅ローンの審査は、年収・返済比率・勤続年数・信用情報などが中心です。ただし、フラット35では省エネ基準適合が利用条件となっているため、基準を満たさなければそもそも申し込みができません。また、金利優遇により毎月の返済額が下がることで、返済比率に余裕ができ、結果的に審査にプラスに作用する可能性はあります。
Q. 住宅ローン控除とフラット35Sの金利優遇は併用できますか?
A. はい、併用可能です。フラット35Sの金利優遇は住宅金融支援機構の制度、住宅ローン控除は税制上の制度であり、制度の根拠が異なるためどちらも同時に適用を受けられます。併用することで経済メリットを最大化できます。
まとめ
省エネ等級と住宅ローンの関係をまとめると、以下の3点に集約できます。
①等級5が「得する・損する」の分岐点
2025年4月の義務化で等級4は最低ライン。フラット35Sの金利優遇、住宅ローン控除の借入限度額の上乗せ、新築補助金の対象になるには、等級5以上が必要です。
②3つの制度を合わせると数百万円規模の差になる
フラット35S(ZEHプラン)の金利優遇で最大約125万円、住宅ローン控除の上乗せで最大100万円以上、補助金で35万円〜110万円。トータルでは省エネ基準適合住宅にとどめた場合との差が非常に大きくなります。
③2028年以降は等級5が事実上の最低基準に
税制改正の方向性を見ても、等級4水準では住宅ローン控除が受けられなくなっていきます。今から家づくりを始めるなら、最初から等級5以上で計画するのが合理的です。
大切なのは、金利優遇だけ・補助金だけを見るのではなく、建築費の増額分を含めたトータルコストで判断すること。そのためには、省エネ等級に対応した住宅会社の比較と、自分に合った住宅ローン選びの両方が必要です。
関連記事:フラット35の判断基準──向いている人・向いていない人
省エネ対応の住宅会社を効率的に比較する
省エネ等級5以上の住宅を建てるには、その性能に対応できる住宅会社を選ぶことが出発点です。とはいえ、各社のホームページで標準仕様の等級を1社ずつ調べるのは手間がかかりますし、比較軸が定まらないまま展示場を回ると時間だけが過ぎていきます。
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省エネ等級を決めたら、次に考えるべきは「どの住宅ローンを選ぶか」です。フラット35Sの金利優遇が有利なケースもあれば、民間銀行の変動金利のほうが総返済額で有利になるケースもあります。大切なのは、自分の借入条件に合ったローンを広く比較すること。
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著者情報
マイホーム購入・住宅ローン審査ナビ編集部
住宅ローンアドバイザー資格保有者を含む編集チームが、住宅購入にまつわる情報を専門的かつわかりやすく発信しています。記事内の制度情報は、国土交通省・住宅金融支援機構等の公的資料に基づき作成しています。
免責事項
本記事は2026年4月時点の公開情報に基づく一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品・サービスの推奨、税務・法務上の助言を行うものではありません。住宅ローンの審査結果や税制の適用は個別の事情により異なります。実際のお手続きにあたっては、金融機関・税理士・ファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。記事内の制度内容は、税制改正大綱や国土交通省公表資料に基づきますが、国会審議等を経て変更される可能性があります。最新情報は各省庁の公式サイトをご確認ください。



