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住宅ローン変動金利は2026年6月にどう動く?利上げ局面で借り換えを検討すべき人の判断基準

最終更新日:2026年5月23日(日銀4月会合の結果、2026年5月の銀行金利改定を反映)

変動金利で住宅ローンを返済中の方にとって、2026年に入ってからの金利上昇は無視できない動きになっています。日銀は4月会合で政策金利0.75%を据え置いたものの、9人の審議委員のうち3人が1.0%への利上げを提案。市場では6月会合での追加利上げを織り込む動きも出ています。この記事では、最新の事実を整理したうえで、いま借り換えを検討する価値がある人の見極め方を、シミュレーションと判断フローで具体的に整理しました。

この記事のポイント

  • 2026年4月の日銀会合で3名の審議委員が1.0%への利上げ修正案を提示。次回以降の追加利上げ観測が強まっている。
  • 2026年5月にはSBI新生銀行・イオン銀行・ソニー銀行が変動金利の基準金利を引き上げ。3〜4月にはメガバンクも一斉改定済み。
  • 残債1,000万円超・残期間10年超・現行金利との差0.3%以上のいずれにも当てはまる場合、借り換え試算の価値が出やすい。

日銀「据え置き」の裏で進む追加利上げのカウントダウン

2026年4月27〜28日に開かれた金融政策決定会合で、日銀は政策金利を0.75%で据え置くことを決めました。ただし注目すべきは中身です。9人の政策委員のうち、高田創委員・田村直樹委員・中川順子委員の3名が政策金利を1.0%に引き上げる修正案を提示し、反対多数で否決される形となりました。

これは植田体制下では初めて3名同時反対となった会合で、ハト派・中立とみられていた中川委員まで利上げ側に回ったことが市場に大きく受け止められています。展望レポートでも物価上振れリスクが強調されており、追加利上げ観測の地ならしと読む向きが増えています。

会合の詳細は日本銀行・総裁記者会見資料(2026年4月)および金融政策決定会合一覧で確認できます。次回会合の日程・主な意見の公表時期もこちらに掲載されています。

追加利上げ時期は「決まっている」ものではありません

市場では6月もしくは後半会合での追加利上げを織り込む動きがありますが、海外景気・為替・国内政治情勢などにより日程は変動します。一部のシンクタンクは「6月と12月」見通しを示す一方、「26年後半にずれ込む」見方もあり、現時点で確定情報ではない点にご注意ください。

2026年に入って動いた銀行一覧(変動金利の改定実績)

政策金利が0.5%→0.75%に引き上げられたのは2025年12月。これを受け、2026年に入ってから各行が短期プライムレート連動の変動金利を順次引き上げています。公表ベースで整理すると次のとおりです。

改定時期 金融機関 変動金利の引き上げ幅(概ね)
2026年3月 三菱UFJ銀行・三井住友銀行ほかメガバンク +0.25%程度
2026年4月 三井住友銀行(追加)・りそな・信託系など大手中心 +0.10〜0.25%程度
2026年5月 SBI新生銀行・イオン銀行・ソニー銀行 +0.35%程度

各行の正式な改定内容は公式発表で確認するのが確実です。たとえばSBI新生銀行は住宅ローン基準金利の改定について(SBI新生銀行)で2026年5月1日付の改定を公表しています。

注目したいのは、ネット系銀行の改定タイミングがメガバンクから1〜2か月遅れる傾向がある点です。これは住宅ローンの売上構成比や資金調達構造の違いによるもので、「メガバンクの後にネット系銀行が追随する」流れがここ数年定着しています。

変動金利が0.25%上がると返済額はいくら増えるか

変動金利は半年に一度の見直し、返済額は5年に一度の見直し(125%ルールあり)が一般的ですが、これは「上昇分が消える」わけではなく、最終的に元金返済の遅れや最終回での精算として跳ね返るしくみです。ここでは、現行金利0.5%から+0.25%、+0.5%上昇した場合の毎月返済額の増加目安を整理します(元利均等・ボーナス払いなし・概算)。

残債 残期間 現行0.5% +0.25%→0.75% +0.5%→1.0%
2,000万円 20年 約8.8万円 約9.0万円(+約2,300円) 約9.2万円(+約4,600円)
2,000万円 25年 約7.1万円 約7.3万円(+約2,400円) 約7.5万円(+約4,800円)
3,000万円 25年 約10.7万円 約11.0万円(+約3,500円) 約11.3万円(+約7,100円)
3,000万円 30年 約9.0万円 約9.3万円(+約3,700円) 約9.6万円(+約7,400円)
4,000万円 25年 約14.2万円 約14.7万円(+約4,700円) 約15.1万円(+約9,500円)
4,000万円 30年 約12.0万円 約12.4万円(+約4,900円) 約12.8万円(+約9,900円)
5,000万円 30年 約15.0万円 約15.6万円(+約6,200円) 約16.1万円(+約1.2万円)

金額だけ見ると「月数千円」ですが、たとえば残債4,000万円・残期間30年で+0.5%上昇すると、総返済額ベースでは数百万円規模の差が出ます。さらに+0.25%が2〜3回繰り返される展開になれば、影響はその倍以上になります。

より細かな計算条件や、すでに金利が上がった後の家計対応については日銀利上げで変動金利が上がった!住宅ローン返済額の増加シミュレーションと5つの具体的対策もあわせて参考にしてください。

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今すぐ借り換えを検討すべき人・待ってよい人の判断フロー

借り換えは「いま動くべきか」だけで決められるものではなく、4つの軸を組み合わせて判断するのが現実的です。以下は一般的な目安として整理したフローです。

軸1:残債が1,000万円以上あるか

残債が少ないと、借り換え時の諸費用(保証料・事務手数料・登記費用などで概ね数十万円〜数十万円台後半)を金利差で取り戻しにくくなります。残債1,000万円を下回ると、相対的に効果が出にくくなるラインです。

軸2:残期間が10年以上あるか

金利差は「残りの期間」で積み上がるため、残期間が短いほど効果は限定的になります。残期間10年を切っている場合、借り換えメリットがあっても限定的になりやすく、繰上返済との比較も合わせて検討する余地があります。具体的なラインは住宅ローン借り換えの損益分岐点|残期間10年・15年・20年で得する条件をシミュレーションで整理しています。

軸3:現行金利と新規金利の差が0.3%以上あるか

一般的に、諸費用を含めて損益分岐を超えやすいのは「金利差0.3%以上」と言われます。ただし残債・残期間が大きいほどこのラインは下がり、逆に小さいほど0.5%以上の差が必要になります。

軸4:健康状態に問題がないか

借り換えには新たに団信加入の審査があります。持病や直近の入院歴がある場合、団信に通らず借り換え自体ができないことがあります。健康に大きな問題が出る前に検討を進めておく、という観点も無視できません。

判断フローの整理

  1. 残債1,000万円未満 → 借り換えより繰上返済の検討余地が大きい
  2. 残債1,000万円以上+残期間10年未満 → 効果は限定的。試算で要確認
  3. 残債1,000万円以上+残期間10年以上+金利差0.3%以上 → 借り換え試算の価値が高い
  4. 上記+健康状態に不安あり → 早めに団信込みで複数行を比較

借り換え審査に通るかも別の論点

借り換えは「新規借入」と同じく審査があり、転職直後・収入減・他の借入増などがあると否決される可能性があります。事前に通る見込みを確認しておきたい場合は住宅ローン借り換え審査に落ちる人の特徴と原因|通らない場合の代替策まとめもご確認ください。

銀行ごとに引き上げ幅・タイミングが違う理由

「同じ政策金利の引き上げなのに、なぜ銀行ごとに対応が違うのか」は、借り換え検討者が一番つまずきやすいポイントです。背景には主に3つの理由があります。

1つ目は、変動金利の基準となる短期プライムレートの参照タイミングが各行で異なる点。2つ目は、住宅ローンが各行の収益に占める比重が違うため、引き上げ余地と顧客流出リスクのバランスが違う点。3つ目は、優遇幅(基準金利から差し引く優遇)を調整することで「基準金利は上げても適用金利は据え置く」「逆に基準は据え置いて優遇を縮める」など、対外的な見せ方を変えている点です。

このため、同じ「変動金利」でも、現時点で実際に新規借入できる適用金利は銀行間で0.3〜0.5%以上の差が開いています。借り換えを検討するなら、現行借入先の改定状況だけでなく、他行の最新の適用金利を横並びで確認することが欠かせません。

固定期間が終わったタイミングの判断についてはテーマが異なるため、固定期間終了で金利が上がった!そのまま継続・借り換え・交渉の判断基準で整理しています。

よくある誤解と、確認しておきたいポイント

「125%ルールがあるから大丈夫」は半分正しく、半分危険

多くの銀行では、金利が上がっても5年間は月返済額を据え置き、見直し時も前回の1.25倍までしか上がらないルールがあります。ただしこれは「家計の急変を防ぐ仕組み」であって、利息が消えるわけではありません。月返済額が据え置かれている間、増えた利息分は元金の減りを遅らせており、最終回での一括精算が必要になる契約も存在します。SBI新生銀行・PayPay銀行・ソニー銀行など、そもそも125%ルールを採用していない銀行もあるため、自分の契約内容の確認が前提です。

借り換え検討前に手元で整理しておくと話が早い情報

  • 現在の残債(直近の返済予定表で確認)
  • 現在の適用金利と、次回見直し時期
  • 残期間(年数)
  • 団信の種類と健康状態
  • 諸費用としていくらまで出せるか(自己資金 or 借入上乗せ)

自分に合う条件を効率よく比較するには

変動金利は、これからも段階的に上昇する展開がメインシナリオとして織り込まれつつあります。一方で、すべての人が今すぐ借り換えるべきかというと、残債・残期間・健康状態・現行金利によって答えは変わります。「上がるかもしれないから不安」だけで動くと、諸費用で逆に損をするケースもあります。

判断材料として一番確実なのは、現在の借入条件を入力したうえで、複数行の借り換え提案を並べて損益を見ることです。自力で1行ずつ仮審査を申し込む方法もありますが、信用情報への照会が増えるリスクや時間的負担を考えると、まず一括で候補を絞り込み、そのうえで本命に申し込む流れが現実的です。

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よくある質問

変動金利は2026年中に1%を超える可能性はありますか?
メガバンクの変動金利平均は2026年4月時点ですでに年1%前後で推移しており、ネット系銀行も5月の改定で適用金利が0.9%台に達した行が出ています。今後の政策金利の動向次第ですが、適用金利ベースで1%台に乗る銀行が増える展開はシナリオとして十分にあり得ます。ただし、各行は優遇幅で調整するため、すべての銀行で一律に上がるわけではありません。
日銀の利上げはあと何回行われる見通しですか?
公的に予告された回数はありません。民間シンクタンクの見方は分かれており、「2026年中に1.0〜1.25%」とするメインシナリオもあれば、政治情勢や海外景気の悪化で利上げが後ろ倒しになる見方もあります。確定情報ではない点を踏まえ、複数のシナリオで家計の耐性を確認しておくのが現実的です。
借り換えにかかる諸費用はどれくらいですか?
借入額や金融機関によって異なりますが、一般的には保証料・事務手数料・登録免許税・司法書士報酬・抵当権抹消費用などを合計して、借入額の2%前後(数十万円〜)が目安とされます。借り換えメリットは「金利差で減る利息」から「諸費用」を引いた残りで判断するため、諸費用込みの試算が欠かせません。
固定金利に切り替えるという選択肢はどう考えればよいですか?
固定金利は変動金利より当初の金利が高くなる代わりに、将来の上昇リスクを抑えられます。「あと何年返済が残っているか」「家計に対して返済額がいくらまでなら許容できるか」「金利が想定より上がった場合のダメージ」を整理したうえで判断するのが現実的です。フルローン期に近い人ほど固定の安心料が活きやすく、残期間が短い人ほど変動継続のほうが合理的になりやすい傾向があります。
現在の借入先に金利交渉してから借り換えを考えてもよいですか?
交渉自体は無料ででき、他行の提案条件を持参すると優遇幅の見直しに応じてもらえることがあります。ただし、現行行が応じる金利は他行の提案を上回らないケースが多く、最終的にどちらが得かは諸費用込みで比較する必要があります。手間としては「他行の提案を取得 → 現行行に提示 → 比較して決定」の順が現実的です。

まとめ

  • 2026年4月の日銀会合では政策金利0.75%が据え置かれたが、3名の審議委員が1.0%への利上げを提案。追加利上げ観測が強まっている。
  • 2026年に入り、メガバンク・大手銀行は3〜4月、SBI新生銀行・イオン銀行・ソニー銀行は5月に変動金利を引き上げ済み。
  • +0.25%の金利上昇でも、残債・残期間が大きいほど総返済額の差は大きくなる。
  • 借り換え判断は「残債1,000万円以上・残期間10年以上・金利差0.3%以上・健康状態」の4軸で整理するのが現実的。
  • 動くにせよ待つにせよ、まず複数行の提案を並べて損益分岐を可視化することが、後悔しない判断材料になる。

運営者:マイホーム購入・住宅ローン審査ナビ編集部

対応分野:住宅ローン審査・借り換え・住宅購入・不動産売却・住み替え・家計見直し・住宅設備

本記事の作成にあたっては、日本銀行の公表資料、各金融機関のプレスリリース、民間シンクタンクの公開レポートを参照しています。制度・金利・各行の取り扱いは変更される可能性があるため、最新情報は各金融機関の公式サイトおよび日本銀行の公表資料でご確認ください。

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品・サービスへの申込みや借り換えを推奨するものではありません。住宅ローンの審査結果・適用金利・諸費用は、金融機関・申込者の属性・信用情報・物件条件などにより異なります。税制・補助金・制度は今後変更される可能性があります。個別の判断にあたっては、各金融機関、必要に応じてファイナンシャルプランナー・税理士などの専門家にご確認ください。

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