そんな悩みを抱えている人は少なくありません。
実は、金融機関によって審査の通りやすさや重視するポイントが大きく異なるのをご存知ですか?
この記事では、地銀(地方銀行)、信金(信用金庫)、ネット銀行、大手都市銀行、住宅金融支援機構(フラット35)など、代表的な金融機関ごとの審査傾向と、それぞれに通りやすい属性を詳しく解説します。
住宅ローン審査は「属性×銀行の相性」で決まる
審査に落ちたからといって「自分の年収が低いから」「借金があるから」とすぐに諦めるのは早計です。
実際は、あなたの“属性”に合った銀行を選ぶことで通過率は大きく変わります。
住宅ローンの審査で見られる主なポイント
- 年収と返済比率
- 雇用形態(正社員・契約社員・自営業など)
- 勤続年数
- 信用情報(延滞・異動歴)
- 他の借入(車ローン・カードローンなど)
- 年齢・家族構成・自己資金の有無
これらをどう評価するかは、金融機関ごとに異なります。
【地方銀行】柔軟な対応が魅力。属性が中〜低めでもチャンスあり
地方銀行(地銀)は、地域密着型で、住宅ローンにおいても比較的柔軟な審査を行う傾向があります。
通りやすい属性
- 年収300万円台〜でも希望借入額が妥当なら通過可
- 正社員で勤続1年以上(地方では3年未満でも審査可)
- 中小企業勤務でもOK
- 配偶者との収入合算を積極的に取り入れてくれる
地銀の特徴
- 住宅会社や工務店とのパイプが強い
- 金利はやや高めだが、諸費用込みローン・フルローンにも対応
- 「人による審査」なので、書類提出後に相談で調整が可能
ポイント:金利より「通るかどうか」に重きを置くなら、地銀の活用が有効です。
【信用金庫・信用組合】低年収・自営業でも通る可能性大!
信用金庫(信金)や信用組合(信組)は、さらに地域密着型の金融機関で、「人柄や地域貢献」を重視するケースもあります。
通りやすい属性
- 自営業・個人事業主
- 年収250万円台〜でも借入希望が妥当なら通ることも
- 転職後1年未満でも相談次第で対応
- 過去に軽微な延滞歴がある人も、説明できれば柔軟対応あり
信金の特徴
- 定型的な審査ではなく、人による判断要素が大きい
- 「人柄」「地域での仕事の信頼性」も評価対象
- 金融機関ごとの特別ローン(地場工務店との提携プラン)などもあり
ポイント:「属性に自信がないが、誠実に働いている人」には信金が大きな味方になります。
【ネット銀行】高スペック層向け。属性の高さが審査通過のカギ
ネット銀行(住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、ソニー銀行など)は、業界最安水準の金利を提供する一方、審査は機械的かつ厳格です。
通りやすい属性
- 上場企業または大手企業勤務
- 正社員かつ勤続年数3年以上
- 年収500万円以上が望ましい
- 信用情報に一切の瑕疵がない(遅延・延滞・異動なし)
- 自己資金あり、借入額控えめ
ネット銀行の特徴
- 事務手数料が高額(借入額の2.2%など)
- 窓口や電話対応なし、すべてオンラインで完結
- AIによる属性スコアリング審査のため、柔軟性はほぼない
ポイント:「金利を極限まで抑えたい・属性に自信がある人」におすすめ。反対に属性に不安がある人は避けた方が無難です。
【都市銀行(三井住友・三菱UFJなど)】安定感はあるが審査はシビア
大手都市銀行はブランド・安心感・金利面でのメリットがありますが、審査は非常に厳しめです。
通りやすい属性
- 大企業・公務員・医師など安定収入の職業
- 勤続年数3年以上、かつ年収500万円以上
- 他ローン・クレジットの利用状況に一切問題がない
- 自己資金あり、かつ購入物件の評価が高い
都市銀行の特徴
- 金利は安めだが、手数料・諸費用は割高なことも
- 審査基準が硬直的で、フルローンや収入合算に慎重
- 書類不備・勤続年数不足で即NGになることも
ポイント:「とにかく信頼性と安心感を優先したい」高属性層向け。年収や職種に自信がある人はまず候補に。
【フラット35(住宅金融支援機構)】属性に不安がある人の強い味方
フラット35は、全期間固定金利で人気の住宅ローンで、金融機関ではなく住宅金融支援機構が融資を支援する形です。
通りやすい属性
- 転職直後の人(勤続年数1年未満でも審査対象)
- 非正規雇用・パート・契約社員
- 自営業・フリーランス
- 年収が300万円未満でも審査通過例あり
フラット35の特徴
- 金利はやや高めだが「審査の柔軟性」が高い
- 団信加入が任意なので健康面で不安がある人も通りやすい
- 返済比率や信用情報の評価はシビアなので注意
ポイント:属性に不安があるなら、まずはフラット35で事前審査してみるのが◎。収入合算も利用しやすく、審査条件に柔軟性あり。
まとめ:住宅ローンは「自分に合う銀行」を選べば通る!
住宅ローンの審査で最も重要なのは、“自分の属性に合った金融機関を選ぶこと”です。
▼まとめ表:
金融機関 | 通りやすい人の特徴 |
---|---|
地方銀行 | 中堅企業勤務・年収300万円台〜・正社員・地元在住 |
信用金庫 | 自営業・パート・転職後1年未満・人柄で評価されやすい |
ネット銀行 | 大企業勤務・年収500万円以上・信用情報が完璧 |
都市銀行 | 公務員・医師・上場企業勤務・年収600万円以上 |
フラット35 | 非正規・自営業・健康不安あり・属性に弱みがある人 |
一度審査に落ちても、他の金融機関で通るケースは非常に多いです。
落ち込むのではなく、“相性の良い銀行を選ぶこと”が成功のカギです。