
※本記事にはプロモーションが含まれています。最終更新日:2026年5月22日
2026年4月に施行された改正区分所有法は、所有者不明住戸が増えた築古マンションの管理・建替えを進めやすくするための制度変更です。ただ「自分のマンションの売却額や買い時にどう響くのか」までは、法律事務所の解説を読んでも見えにくいのが正直なところ。この記事では、改正の要点を3行に圧縮したうえで、所有しているマンション・これから買うマンションへの実害と恩恵を、築年数や立地のパターン別に整理します。売却を検討中の方が「今動くべきか」を判断できるよう、査定の進め方まで具体的に解説します。
2026年4月施行の改正区分所有法、3行で分かる要点
細かい条文に入る前に、暮らしと資産価値に直結する変更点だけを押さえます。改正区分所有法は、老朽化マンションが増えるなかで「合意形成が進まず管理不全に陥る」リスクを減らすことが大きな狙いです。
改正の要点
- 集会の決議要件が見直され、所在不明の区分所有者を母数から除外できるようになり、決議が成立しやすくなった。
- 共用部分の変更や建替え・敷地売却に関する決議のハードルが、一定の条件下で緩和された。
- 所在不明区分所有者の住戸について、裁判所の関与のもとで管理・処分を進める制度が整備された。
つまり、これまで「1人でも連絡が取れない人がいると何も決まらない」状態だったマンションでも、大規模修繕や建替えに向けた話が前進しやすくなります。詳細は法務省の公表資料や、各自治体・管理組合向けに発出される通知を確認してください。
何が「自分ごと」になるのか
改正の影響を受けやすいのは、おおむね次のようなマンションです。
- 築30年以上で、空室・賃貸化・相続未了住戸が増えているマンション
- 過去に大規模修繕や建替え決議が見送られた経緯のあるマンション
- 管理組合の出席率・議決権行使率が長年低いマンション
- 地方都市・郊外で買い手がつきにくいエリアにあるマンション
一方、築浅・駅近・管理良好なマンションは、もともと決議が機能しているため改正の直接的な影響は限定的です。ただし、買い手側の「将来の出口」の安心感が増す点はプラスに働きます。
あなたのマンションへの実害・恩恵を5パターンで判定
所有しているマンションの状況によって、改正がプラスに働くかマイナスに働くかは変わります。代表的な5パターンで整理します。
| パターン | マンションの状況 | 改正の影響 | 取りやすい行動 |
|---|---|---|---|
| A:築古・管理良好 | 築30〜45年、修繕積立金は計画的、出席率も高い | 追い風。大規模修繕・建替え議論が前進しやすい | 修繕計画の進捗を確認のうえ、売却時期を再検討 |
| B:築古・管理不全気味 | 所在不明住戸あり、修繕積立金不足 | 中立〜やや追い風。ただし合意形成には時間がかかる | 管理組合の動きを見つつ、早めに査定で出口を確認 |
| C:築20年前後・好立地 | 駅近、空室少なめ、管理組合は機能 | 影響は限定的。資産価値は立地で維持されやすい | 金利動向と合わせて売却タイミングを判断 |
| D:築浅・大規模物件 | 築15年以内、戸数が多い | 当面の影響はほぼ無し | 長期保有か住み替えかを家計全体で検討 |
| E:地方・郊外の築古 | 買い手がつきにくく、空室・賃貸化が進む | 建替え・敷地売却の議論は進めやすくなる一方、出口の選択肢は依然狭い | 早めの査定で現実的な売却ライン把握が重要 |
表は一般化したケース整理です。実際の影響は、管理規約・管理組合の運営状況・立地・需給により異なります。判断する際は管理会社や不動産会社、必要に応じて弁護士・司法書士などに確認してください。
築年数別・売却タイミングへの影響
「改正があったから今すぐ売るべき」「もう少し待つべき」と一律には言えません。築年数ごとに、考えるべきポイントが違います。
築10年以内
改正の直接的な影響はほぼありません。売却判断は、住宅ローン残債と相場、住み替え先の価格・金利動向で決めるほうが現実的です。次の家を買う場合は、改正後の「管理しやすいマンション」を選びやすくなったメリットを活かせます。
築11〜25年
大規模修繕の2回目前後にあたる時期です。管理組合の議事録・長期修繕計画を確認し、改正後に修繕計画がアップデートされる動きがあるかを見ておくと売却判断に役立ちます。修繕積立金の値上げや一時金徴収のタイミングと売却タイミングがぶつかると、買い手の心象は下がりやすいです。
築26〜40年
もっとも改正の影響を受けやすい層です。建替えや敷地売却の議論が動き出す可能性があり、それが買い手にどう映るかは管理組合の動き次第。「議論が前進している=将来の出口が見える」とプラス評価される場合もあれば、「追加負担が見えにくい」とマイナス評価される場合もあります。査定額に幅が出やすいので、複数社で比較するメリットが大きい時期です。
築41年以上
建替え決議・敷地売却決議の現実味が増す層です。改正により合意形成は進みやすくなりましたが、合意が進む過程で「売り急ぐ所有者」と「決議成立を待つ所有者」で行動が割れます。家計に余裕がない場合は、決議前に査定だけでも取って選択肢を持っておくと判断がブレにくくなります。
査定は「売る覚悟ができてから」ではなく、「判断材料が必要になった時点」で取るほうが結果的に動きやすくなります。複数社の査定額のレンジを見ることで、自分のマンションの市場ポジションが把握できます。
売却を検討するなら今|査定で資産価値を把握する手順
改正の影響は一気に価格に反映されるものではなく、買い手の心理や金融機関の評価を通じてじわじわ効いてきます。だからこそ、「自分のマンションが現時点でいくらで売れる相場感にあるのか」を早めに掴んでおくことが、住み替え・売却どちらの判断にも効きます。
査定を取るときに見落としやすいのは、次のような点です。
- 同じマンションでも、階数・向き・間取りで査定額に差が出る
- 管理組合の修繕計画・積立金状況は査定根拠に影響する
- 会社ごとに得意エリア・得意価格帯が違い、査定額のレンジが広い
- 1社だけだと「相場より低い提案」を見抜けない
1社の査定だけで判断すると、相場より数百万円低い金額で売り出してしまうリスクがあります。複数社を一度に比較できる一括査定を使うと、レンジを把握したうえで担当者の対応力も見比べられます。
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改正の影響が出る前に、今の査定額を把握しておく
HOME4Uは、NTTデータグループが運営する不動産売却査定サービスです。厳選された不動産会社から最大6社に一括で査定依頼でき、自分のマンションが今いくらで売れる相場感にあるのかを比較できます。
- 築古マンションでも対応している会社が見つかりやすい
- 売却するか迷っている段階の相談でも利用できる
- 査定額のレンジが分かるので、住み替え資金計画が立てやすい
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これから買う人が内見時に確認すべき7項目
改正後は、買い手側も「この物件は将来きちんと管理が回るか」を見極めやすくなりました。中古マンションを検討する際は、価格・立地・間取りだけでなく、管理組合の運営面まで確認しておくと安心です。
- 直近3年分の総会議事録を確認し、出席率・議決権行使率を見る
- 長期修繕計画の更新状況と、次回大規模修繕の予定時期を確認
- 修繕積立金の残高と、戸あたり積立額の水準(築年に対して十分か)
- 所在不明・滞納住戸の有無と件数(重要事項調査報告書で確認可能)
- 賃貸化率(オーナーチェンジ住戸の割合)
- 過去に建替え・敷地売却の議論が出た経緯があるか
- 管理会社の変更履歴・管理形態(全部委託/一部委託/自主管理)
特に5〜7番目は、これまでの中古マンション選びでは見落とされがちでした。改正後は、これらの数字が物件価値に反映されやすくなる可能性があります。仲介会社に依頼すれば重要事項調査報告書を取り寄せてもらえるので、購入前に必ず目を通しておきましょう。
買い手・売り手それぞれの「やってはいけない」
売り手側のNG
- 「改正で建替えが進むかも」と期待だけで価格を強気にする
- 1社の査定額だけを信じて売り出し価格を決める
- 管理組合の修繕計画・議事録を整理せずに売却活動を始める
買い手側のNG
- 築年数と価格だけで判断し、管理状態を見ない
- 修繕積立金の安さを「お得」と勘違いする(不足のサインの場合あり)
- 所在不明住戸が多い物件を「安いから」で買う
住み替えを考えるなら、資金計画も並行で
マンションを売って次の住まいへ移る場合、売却額・残債・新居の購入予算・住宅ローン金利・諸費用が複雑に絡みます。査定額だけで動くと、住み替え後の家計が想定外になるケースも少なくありません。
特に、現在の住宅ローン残債が査定額を上回る「オーバーローン」状態の場合は、買い替えローン・任意売却・住み続ける選択など、検討すべき選択肢が広がります。返済中の方は、住宅金融支援機構のフラット35公式サイトなどで最新の金利水準も確認しておくと、買い替え時の資金計画が立てやすくなります。
オンライン相談可
売却額が読めない段階でも、住み替え後の家計が成り立つかを試算しておきたい方は、ファイナンシャルプランナーへの相談という選択肢があります。住宅ローン・教育費・老後資金まで含めて、複数のシナリオで家計を見える化できます。
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標準管理規約の改定との関係
改正区分所有法と並行して、国土交通省が公表しているマンション標準管理規約も見直しが進められています。標準管理規約は各マンションの管理規約のひな型になっており、改正の主旨に沿った形で、決議方法・議決権行使・電磁的方法の活用などがアップデートされていく流れです。詳しい改定状況は国土交通省の公表資料を確認してください。
所有しているマンションの管理規約が、いつ・どの範囲で改定されるかは管理組合の判断によります。総会案内が届いたら、議案書に目を通し、必要に応じて議決権を行使することが将来の資産価値に直結します。
よくある質問
改正区分所有法の施行で、すぐにマンション価格は動きますか?
築古マンションを所有していますが、慌てて売るべきでしょうか?
所在不明の区分所有者がいる場合、決議は本当にスムーズになりますか?
これから中古マンションを買うなら、改正の影響が強そうな物件は避けたほうがいいですか?
売却査定だけ取って、売らない選択をしてもいいですか?
まとめ:改正を「資産の棚卸し」のきっかけに
- 2026年4月施行の改正区分所有法は、決議の円滑化と所在不明住戸の取扱いが柱
- 影響を受けやすいのは築古・管理不全気味・地方郊外のマンション
- 築浅・好立地は直接的な影響は限定的だが、買い手の安心感はプラス
- 築26年以降のマンション所有者は、査定額のレンジを早めに把握しておくと判断しやすい
- これから買う人は、議事録・修繕積立金・所在不明住戸の有無まで確認
- 住み替えの場合は、売却査定とあわせて資金計画も並行検討すると安全
制度の解説を読んでも「自分の物件にとってプラスかマイナスか」は、相場と管理状態の組み合わせで初めて見えてきます。まずは無料の査定で、今の立ち位置を確認するところから始めると、次の判断が具体的になります。
運営:マイホーム購入・住宅ローン審査ナビ編集部
対応分野:住宅ローン審査、マイホーム購入、不動産売却、住み替え、家計見直し、住宅設備。本記事は、法務省・国土交通省・住宅金融支援機構など公的機関の公表資料を参考に、編集部にて作成しています。制度・税制・金利・補助金等は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の物件・取引・売買判断を保証するものではありません。改正区分所有法の運用、標準管理規約の改定、税制・補助金等は今後変更される可能性があります。マンションの売却・購入・建替え・敷地売却・管理規約の改定等に関する個別の判断は、不動産会社、管理会社、弁護士、司法書士、税理士、ファイナンシャルプランナーなど該当分野の専門家へご相談ください。住宅ローンの審査結果や売却査定額は、金融機関・不動産会社・物件条件・申込者属性等により異なります。



