たしかに金利は重要です。ですが、「金利だけで選んで失敗した…」という後悔はあとを絶ちません。
この記事では、低金利に惑わされず、住宅ローンで後悔しないための“本当に見るべきポイント”を、専門的な観点から分かりやすく解説します。
実は多い!「金利だけで選んで後悔した」人の声
住宅ローンは数千万単位の長期契約。だからこそ、「わずか0.1%でも金利が低い方を…」と選んでしまいがちです。
よくある後悔例
- 金利は安かったが、手数料が高くてトータルで損だった
- 変動金利にしたら、数年後に金利が上がって支払いが急増
- ネット銀行を選んだが、相談窓口がなくて不安だった
- 繰上返済の手数料がかかり、ライフプランが崩れた
- 疾病保障がついておらず、万が一に備えられなかった
これらはすべて、「金利だけ」を基準に選んだ人が直面する典型的なリスクです。
金利は「目安」でしかない。本当に見るべき5つのポイント
金利の数字は目を引きますが、住宅ローン選びで重要なのは「総返済額」と「ライフプランへの適合性」です。以下の5つのポイントを必ず確認しましょう。
① 融資手数料・保証料・事務手数料をチェック
金利が低く見えても、初期費用(諸費用)で数十万円〜100万円以上の差が出ることもあります。
- 融資手数料型:借入額の2.2%(例:3,000万円なら約66万円)
- 保証料型:金利上乗せなしだが、返済期間や借入額によって大きく変動
金利が0.1%低くても、手数料が高ければ「トータルで高くついた…」というケースは少なくありません。
② 団信(団体信用生命保険)の内容を確認
住宅ローンを組むときには、万が一に備えて団信(団体信用生命保険)に加入します。
団信の種類によって、毎月の返済額も保障内容も大きく異なります。
- 一般団信(死亡・高度障害)
- 3大疾病保障付き団信(がん・心筋梗塞・脳卒中)
- 8大疾病保障・介護保障付き団信(手厚いが金利上乗せあり)
特に子育て世代や自営業の方は、病気リスクへの備えを加味して団信を選ぶことが大切です。
③ 金利タイプは将来設計に合わせて選ぶ
住宅ローンには主に3種類の金利タイプがあります。
- 変動金利型:金利は低いが、将来上がるリスクあり
- 固定金利期間選択型:3年・5年・10年固定など(その後は変動)
- 全期間固定金利型:最初から最後まで金利が変わらない(例:フラット35)
たとえば「教育資金が必要になる時期」や「転職・独立の予定がある」など、人生のイベントを想定して選ぶことが後悔しないカギです。
④ 繰上返済のルールと手数料
将来的にボーナスや退職金で繰上返済をしたい人は、手数料や条件(最低返済額)を確認しましょう。
- ネット銀行:手数料無料・オンラインで簡単手続き
- 都市銀行:条件付き無料 or 手数料あり
一部繰上返済で返済期間を短縮 or 月々の返済額を減らす戦略も有効です。
⑤ 審査通過率・柔軟性(属性による)
銀行ごとに審査基準は異なります。低金利でも、自営業・転職直後・年収が低めの方は通りにくいことも。
事前審査は1つの銀行だけでなく、複数の金融機関で比較・相談することをおすすめします。
具体例で見る「金利だけで選んで損したケース」
実際の比較例で、金利だけで選んだ場合と、トータルで選んだ場合の差を見てみましょう。
ケース1:金利差は0.1%、でも諸費用差は…
- A銀行:金利0.45%、融資手数料2.2%(66万円)
- B銀行:金利0.55%、融資手数料なし(保証料方式)
月々の支払い差は約1,500円程度。
しかし初期費用ではB銀行の方が約50万円安い。
「目先の金利」より「トータルコスト」で選ぶべきということが分かります。
住宅ローン選びで後悔しないためのまとめチェックリスト
- □ 金利だけでなく、手数料・保証料を確認したか?
- □ 金利タイプは将来設計に合っているか?
- □ 団信の保障内容に納得しているか?
- □ 繰上返済の条件は柔軟か?
- □ 審査に通るかどうか複数行で確認したか?
このチェックリストを埋めていけば、住宅ローンで後悔するリスクを最小限に抑えることができます。
まとめ|住宅ローンは“金利だけ”では選ばない
住宅ローンは長期間にわたる“人生最大の借金”ともいえます。
「金利が低いから…」という理由だけで選ぶと、数十万円単位の損をすることも。
後悔しないためには:
- 初期費用・団信・繰上返済などの条件も比較する
- 将来設計に合った金利タイプを選ぶ
- 複数の金融機関で審査・比較する
しっかりと比較・検討することで、安心・納得のマイホーム購入が実現できます。