
「あと5年で定年。住宅ローンの残債がまだ1,500万円もある。このままで大丈夫なのか...」
50代のあなたが抱えるこの不安は、決して他人事ではありません。住宅ローンを定年後に残したまま年金生活に入ると、老後破綻のリスクが一気に高まるからです。
しかし、安心してください。50代は、まだ住宅ローン完済への「最後のチャンス」が残されている年代です。正しい戦略を取れば、51歳でも、55歳でも、59歳でも、定年前の完済は十分に可能です。
この記事では、50代が定年前に住宅ローンを完済するための具体的な方法を、年齢別のシミュレーション、繰上返済vs借り換えの判断フロー、退職金を使わない戦略とともに徹底解説します。あなたの年齢と残債に合わせた、最適な完済プランが必ず見つかります。
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50代で住宅ローンが残っている人の衝撃的な現実

まず、50代で住宅ローンが残っている世帯の実態を数字で見てみましょう。
50代の住宅ローン保有率と平均残債
住宅金融支援機構のデータによると、50代の住宅ローン保有状況は以下の通りです。
| 年齢 | 住宅ローン保有率 | 平均残債 | 完済予定年齢 |
|---|---|---|---|
| 50〜54歳 | 38.2% | 約2,100万円 | 68歳 |
| 55〜59歳 | 28.5% | 約1,600万円 | 70歳 |
50代の約3人に1人が住宅ローンを抱えており、そのまま返済を続けると完済時は68〜70歳。つまり、年金生活になってもローンを払い続けることになります。
定年後に住宅ローンを残すと何が起こるのか
定年を迎えると、収入は現役時代の50〜60%に減少します。この状態で住宅ローンを払い続けると、生活が破綻します。
計算例(残債1,500万円、月10万円返済の場合):
現役時代(50代、収入月45万円):
- 住宅ローン:月10万円(収入の22%)
- 生活費:月25万円
- 貯蓄:月10万円
→ なんとか回る
定年後(65歳以降、年金月22万円):
- 住宅ローン:月10万円(収入の45%!)
- 生活費:月22万円
- 貯蓄:毎月10万円の赤字
→ 貯蓄を取り崩す生活、5年で600万円が消える
このシミュレーションから分かるのは、定年後に住宅ローンが残っていると、確実に老後破綻するということです。
「60歳完済」が最低ライン、理想は「58歳完済」
では、いつまでに完済すべきなのか。結論は以下の通りです。
- 最低ライン:60歳(定年時)完済
→ 再雇用で働いても、収入減に対応できる - 理想:58歳完済
→ 定年前2年間で老後資金を集中して貯められる - 危険:65歳以降も返済継続
→ 年金生活で返済は極めて厳しい
50代の今、「定年前完済」を明確な目標として、具体的な戦略を立てることが必須です。
年齢別シミュレーション:あなたは定年前完済できるのか?

「自分の年齢と残債だと、定年前完済は可能なのか?」――この疑問に、年齢別の具体的なシミュレーションで答えます。
51歳、残債2,500万円の場合:余裕で間に合う
- 年齢:51歳
- 残債:2,500万円
- 現在の金利:1.2%
- 月々の返済:約10万円
- このまま返済すると完済時:68歳戦略①:借り換え+返済期間短縮
- 金利0.4%に借り換え
- 返済期間を9年(60歳完済)に設定
- 月々の返済:約23.5万円判定: 月23.5万円は厳しい→別の戦略が必要戦略②:借り換え+繰上返済併用
- 金利0.4%に借り換え、返済期間12年に設定
- 月々の返済:約18万円
- ボーナス時に年2回、各50万円(年100万円)を繰上返済
- 実質的な完済時期:58歳(定年前2年)
効果:
- 月々+8万円の負担増(現役なら可能)
- 総返済額:約300万円削減
- 58歳で完済、定年前2年間で老後資金を集中的に貯蓄
51歳なら、借り換え+繰上返済で定年前完済は十分に可能です。
53歳、残債2,000万円の場合:戦略次第で達成可能
- 年齢:53歳
- 残債:2,000万円
- 現在の金利:1.5%
- 月々の返済:約11万円
- このまま返済すると完済時:68歳戦略:借り換え+返済期間7年
- 金利0.4%に借り換え
- 返済期間を7年(60歳完済)に設定
- 月々の返済:約24.7万円判定: 月24.7万円は可能か?
- 手取り収入40万円なら、約60%がローン返済
- 教育費が終わっていれば可能
- 教育費が重なる場合は、返済期間9年(月18万円)に調整効果:
- 総返済額:約250万円削減
- 60歳で完済、定年後の生活が楽に
53歳でも、家計に余裕があれば定年前完済は可能です。
55歳、残債1,800万円の場合:ギリギリ間に合う
- 年齢:55歳
- 残債:1,800万円
- 現在の金利:1.8%
- 月々の返済:約12万円
- このまま返済すると完済時:68歳戦略①:借り換え+返済期間5年
- 金利0.4%に借り換え
- 返済期間を5年(60歳完済)に設定
- 月々の返済:約30.5万円判定: 月30.5万円は現実的でない戦略②:借り換え+大型繰上返済
- 金利0.4%に借り換え、返済期間8年に設定
- 月々の返済:約19.5万円
- 貯蓄から500万円を繰上返済(老後資金1,000万円は確保)
- 残債1,300万円、返済期間5年に再設定
- 月々の返済:約22万円
- 完済時期:60歳
効果:
- 総返済額:約200万円削減
- 60歳で完済、老後資金1,000万円も確保
55歳でも、貯蓄を活用すれば定年前完済は可能です。
57歳、残債1,500万円の場合:今すぐ行動が必須
- 年齢:57歳
- 残債:1,500万円
- 現在の金利:2.0%
- 月々の返済:約13万円
- このまま返済すると完済時:67歳戦略:借り換え+積極的な繰上返済
- 金利0.4%に借り換え、返済期間5年に設定
- 月々の返済:約25.5万円
- ボーナス時に年2回、各80万円(年160万円)を繰上返済
- 実質的な完済時期:60歳判定:
- 定年まで3年しかないため、今すぐ行動しないと間に合わない
- 家計を徹底的に見直し、返済に集中効果:
- 総返済額:約150万円削減
- 60歳で完済
57歳は最後のチャンス。今すぐ動かないと、定年後もローンが残ります。
59歳、残債1,200万円の場合:退職金を使わない方法
- 年齢:59歳
- 残債:1,200万円
- 現在の金利:1.5%
- 月々の返済:約11万円
- このまま返済すると完済時:68歳戦略①:退職金で一括返済(非推奨)
- 退職金2,000万円のうち、1,200万円を返済
- 老後資金:800万円しか残らない
- リスク:老後資金不足戦略②:借り換え+超短期返済(推奨)
- 金利0.4%に借り換え、返済期間2年に設定
- 月々の返済:約51万円
- 判定:月51万円は不可能戦略③:再雇用前提+返済期間延長
- 金利0.4%に借り換え、返済期間5年に設定
- 月々の返済:約20.5万円
- 60歳定年後、再雇用(月収25万円)で返済継続
- 完済時期:64歳
- 退職金は老後資金として温存
効果:
- 退職金2,000万円を全額老後資金として確保
- 64歳完済で、年金生活前に住宅ローンをゼロに
59歳でも、再雇用を前提にすれば退職金を使わずに完済できます。
【最重要判断】繰上返済vs借り換え、どちらを選ぶべきか

50代が定年前に完済するには、「繰上返済」と「借り換え」のどちらを優先すべきかを正しく判断する必要があります。
判断フローチャート:3つの質問で最適解が分かる
【質問1】現在の金利は何%?
→ 1.0%以上
→ まず借り換えを最優先(金利削減効果が大きい)
→ 0.5〜1.0%
→ 質問2へ
→ 0.5%未満
→ 借り換えのメリットは薄い、繰上返済を優先
【質問2】手元資金(貯蓄)はいくらある?
→ 1,500万円以上
→ 借り換え+大型繰上返済のダブル戦略
→ 500〜1,500万円
→ 借り換え+少額繰上返済(老後資金1,000万円は必ず確保)
→ 500万円未満
→ 繰上返済は危険、借り換えのみ
【質問3】定年まで何年?
→ 8年以上(52歳以下)
→ 借り換えで返済期間を短縮、月々の負担増も許容範囲
→ 5〜8年(53〜55歳)
→ 借り換え+ボーナス時の繰上返済を組み合わせる
→ 5年未満(56歳以上)
→ 借り換えの効果が限定的、繰上返済を最優先(ただし老後資金は確保)
パターン別:最適な戦略
パターンA:金利1.5%、残債2,000万円、貯蓄1,000万円、52歳
最適戦略:借り換え+少額繰上返済
①金利0.4%に借り換え、返済期間10年に設定
②貯蓄から300万円を繰上返済(老後資金700万円は確保し、今後も積み増す)
③月々の返済:約15万円
④完済時期:62歳(定年後2年だが、再雇用でカバー)
効果:
- 総返済額:約250万円削減
- 老後資金も確保
パターンB:金利0.8%、残債1,800万円、貯蓄300万円、55歳
最適戦略:借り換え(金利見直しのみ)
①金利0.3%に借り換え(金利差は小さいが、少しでも削減)
②貯蓄300万円は老後資金として温存(繰上返済には使わない)
③返済期間を7年に短縮、月々の返済:約22万円
④完済時期:62歳
効果:
- 総返済額:約80万円削減
- 老後資金300万円を確保
パターンC:金利2.0%、残債2,500万円、貯蓄200万円、50歳
最適戦略:借り換え+ボーナス繰上返済
①金利0.4%に借り換え(金利差1.6%!)
②返済期間12年に設定、月々の返済:約18万円
③ボーナス時に年2回、各50万円(年100万円)を繰上返済
④貯蓄200万円は緊急用として温存
⑤完済時期:58歳(定年前2年)
効果:
- 総返済額:約400万円削減
- 58歳完済で、定年前に老後資金を集中して貯蓄
退職金を使わずに定年前完済を実現する3つの方法

「退職金で一括返済すればいい」は、最も危険な選択です。退職金を使わずに完済する方法を解説します。
方法①:借り換えで金利を下げ、浮いた分を元本返済に回す
具体例(残債2,000万円、金利1.5%→0.4%):
- 借り換え前の月々の返済:約11万円
- 借り換え後の月々の返済:約9.5万円(同じ返済期間)
- 浮いた分:月1.5万円
戦略:
- 浮いた月1.5万円を、そのまま繰上返済に回す
- 実質的な月々の返済:11万円(変わらない)
- 元本の減りが加速し、完済が早まる
効果:
- 完済時期:68歳→63歳(5年短縮)
- 退職金は一切使わない
方法②:ボーナス全額を繰上返済に充てる
具体例(ボーナス年2回、各80万円の場合):
- 年間のボーナス:160万円
- これを全額繰上返済に回す
- 10年間続ければ:1,600万円を繰上返済
効果:
- 残債2,000万円なら、ほぼ完済
- 退職金を一切使わない
方法③:生活費を徹底的に見直し、月5万円を返済に上乗せ
- 子どもが独立したら、生活費は大幅に減る
- 食費、光熱費、通信費を見直せば、月5万円の節約は可能
- この5万円を繰上返済に回す
- 10年間で600万円の繰上返済
これらの方法を組み合わせれば、退職金を老後資金として温存しながら、定年前完済が可能です。
50代の住宅ローン借り換え審査:通りやすくするポイント

50代は、40代に比べて借り換え審査が厳しくなります。しかし、ポイントを押さえれば通過できます。
50代の審査で見られる5つのポイント
- 完済時年齢: 多くの銀行が完済時年齢80歳未満を条件としている
- 返済比率: 年収に対する年間返済額の割合(30〜35%以内が目安)
- 勤続年数: 転職直後は不利、最低1年以上の勤続が望ましい
- 健康状態: 団体信用生命保険に加入できるか(持病がある場合は厳しい)
- 他の借入: カードローンなど他の借入がないか
審査に通りやすくする3つの対策
対策①:返済期間を短くしすぎない
定年前完済を焦るあまり、返済期間を極端に短く設定すると、返済比率が高くなり、審査に落ちます。
- 55歳、残債2,000万円、返済期間5年(60歳完済)
- 月々の返済:約34万円
- 年収500万円なら、返済比率:約82%
- 審査に落ちる可能性が高い良い例:
- 返済期間8年に設定(63歳完済)
- 月々の返済:約21.5万円
- 返済比率:約52%
- 審査に通りやすい
- 実際には繰上返済で60歳までに完済する
対策②:健康状態に不安がある場合はワイド団信
持病がある方は、通常の団体信用生命保険に加入できないことがあります。その場合、ワイド団信(引受基準緩和型)を検討しましょう。
- 高血圧、糖尿病、うつ病などでも加入できる可能性
- 金利が0.3%程度上乗せになる
- それでも借り換えメリットがあるか、モゲチェックで試算
対策③:複数の銀行に同時申し込みしない
審査に落ちるのを恐れて、複数の銀行に同時申し込みすると、逆効果です。信用情報に「複数申込」の記録が残り、「この人は審査に不安がある」と判断されます。
モゲチェックなら、あなたの状況で審査に通りやすい銀行を1つに絞って提案してくれるため、無駄な審査を避けられます。
モゲチェックで50代の最適完済プランを5分で診断

ここまで読んで、「自分の場合、どの戦略が最適なのか?」と思ったはずです。その答えは、モゲチェックの無料診断で分かります。
モゲチェックが50代に最適な3つの理由
理由①:「定年前完済」の逆算シミュレーション
- 複数のパターン(返済期間5年、7年、10年など)を一度に比較
- 「定年前完済が現実的かどうか」が一目で分かる→ 50代の「あと何年で完済できるか」という最重要課題に直接答える
理由②:50代でも審査に通りやすい銀行を提案
50代の借り換えは、審査が厳しくなります。しかし、銀行によって基準が異なるため、通りやすい銀行を選ぶことが重要です。
モゲチェックは、あなたの年齢・年収・健康状態から、審査に通りやすい銀行を提案してくれます。
理由③:老後資金とのバランスを考慮
50代の借り換えで最も危険なのは、繰上返済に夢中になり、老後資金を使い切ることです。
モゲチェックは、「繰上返済に〇〇万円使うと、老後資金が不足する」といったリスクも教えてくれるため、安心して判断できます。
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よくある質問Q&A
まとめ:50代の今、定年前完済への最後の一歩を踏み出そう
50代は、住宅ローン完済に向けた最後の、そして最も重要な判断をすべきタイミングです。ここで正しい戦略を取れば、定年前の完済は十分に可能です。
この記事の要点をまとめます。
- 定年前完済は必須: 定年後は収入が半減し、ローンがあると老後破綻のリスク
- 51〜55歳なら十分間に合う: 借り換え+繰上返済で60歳完済は可能
- 56歳以上は今すぐ行動: 1年の遅れが、数十万円の損失に
- 繰上返済vs借り換えの判断: 金利1.0%以上なら借り換え優先
- 退職金は使わない: 老後資金として温存し、通常の返済で完済
- モゲチェックで最適プラン: 定年前完済の逆算シミュレーション+審査に通りやすい銀行
食費や光熱費を節約しても、年間で数万円の効果です。しかし、住宅ローンの借り換えなら、総額で200〜500万円の削減も可能です。この差は、あなたの老後を大きく変える金額です。
まずはモゲチェックで無料診断を受けてみましょう。5分の入力で、「あなたの年齢と残債で、定年前完済が可能か」「いくら削減できるか」が具体的な数字で分かります。診断だけなら無料ですし、診断結果を見てから借り換えするかどうか決められます。50代の今が、老後の安心を手に入れる最後のチャンスです。



